紫の煙に
埋もれた路地を彷徨って
くたびれたこの身体を
癒やすのは遠くの幻だけ
こすれた服の音
後ろを追いかけてくる声
一体何をしたと言うのか
僕に構わないでいてくれよ
投げ出してしまえば僕はもう
悲しくて息もできないや
それだってシニカルな笑みに
変わってしまって終わるだろう
セブンスターの煙を
ため息と共に吐き出したら
僕を惑わした記憶が
空中を漂い蠢いた
逃げ出してしまった僕はもう
頑張っても愛されないから
こうやってラテラルな街を
彷徨ってはまた逃げるのさ
サーチライトに照らされた僕は
逃げたくても逃げられないんだ
いつだってロジカルなままで
いたかっただけのことなのに
レザーシューズの乾いた足音
逃げたくてももう手遅れかな?
そうやってコミカルな様で
感情に任せて吠えりゃいい
そこでへたり込んだ僕は薄ら笑いを浮かべてさ
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